▼ 休日なのに気分が落ちる…それは“怠け”ではない
休みの日になると、
- 気分が落ち込む
- なんとなく不安
- 活力がわかない
- 逆に疲れる
- 平日のほうがまだ気が張っていて楽
こうした感覚を持つ人は多くいます。
これは決して「だらしない」「メンタルが弱い」からではなく、
脳のリラックス機能がうまく働いていない“リラックス不全”が起きている可能性があります。
▼ “リラックス不全”とは?
リラックス不全とは
「休むべき場面で、脳が休息モードに切り替わらない状態」のこと。
本来私たちの脳は、
- 交感神経(戦う・緊張)
- 副交感神経(休む・回復)
を切り替えてバランスをとっています。
しかし、過度なストレスや思考の過活動が続くと、
副交感神経に切り替えるスイッチが壊れたように“休む”ができなくなってしまうのです。
▼ 休日に気分が落ちる3つの脳の理由
① アドレナリンが切れて“心の反動”が来る
平日はタスクが多く緊張状態が続きます。
その緊張を支えているのはアドレナリン。
休日になるとこれが急停止し、
“反動として気分が落ちる”ことが起きます。
いわば脳が“強制着陸”させられた状態です。
② 考える時間が増えて不安が浮上する
平日は仕事が忙しく、余計なことを考えにくいですが、
休日は脳に余白ができます。
その結果、
- 過去の不安
- 将来の心配
- 人間関係のモヤモヤ
など抑圧されていた感情が浮上しやすくなります。
③ 慣れない“無刺激状態”に脳が落ち着かない
現代の脳は常時刺激を求める傾向があります。
- スマホ
- 仕事
- 通知
- SNS
- マルチタスク
これらで常に脳が“軽い興奮状態”にあるため、
休日に刺激が減ると逆に不安になります。
脳がこう感じてしまうのです:
「静かすぎて落ち着かない…むしろ不安だ」
▼ リラックス不全の人が陥りがちな行動
- 予定を詰めすぎる
- SNSを無意識で見続ける
- 動画をだらだら再生
- ずっとベッドにいる
- “動けない罪悪感”を抱く
大事なのは、これらは意志の問題ではなく
脳のモード切り替え機能の問題だということ。
▼ 今日からできる“リラックス不全”改善ステップ
① まず「緊張→弛緩」の順番を作る
いきなり休もうとすると脳は混乱します。
軽い緊張 → ゆるむ
の順で作るのがポイント。
- 5分散歩
- 食器洗い
- 軽いストレッチ
→ そのあと休む
これで脳が“切り替え”を認識します。
② 週1回、予定を“白紙の時間”で埋める
「何かをしないといけない」に支配されている人ほど不全が起きます。
何も予定を入れない時間を意図的に作る
これが“休む耐性”を育てます。
③ 休日の朝、脳に“安心のルーティン”を作る
脳は不確定に弱いので、
朝の“固定ルーティン”は安心感をつくります。
例:
- 白湯を飲む
- カーテンを開ける
- 5分深呼吸
- 10分散歩
これだけで自律神経が整います。
④ 感情の“棚卸し”をする
休日にモヤモヤが増えるのは、平日に感情が溜まっている証拠です。
メモ帳に、
- 今しんどいこと
- 気にしてること
- 実はやりたくないこと
- 不安な出来事
これを書き出すだけで脳の負荷が下がります。
⑤ 「やらなきゃ」を禁止する
休日に人を追い詰めるのは
- 休まなきゃ
- 有意義に過ごさなきゃ
- だらけてはいけない
これらの“義務感”です。
一度こう言い切ってください
「今日は、意味のない時間でいい」
このマインドが、脳を休息モードへ誘導します。
▼ まとめ:休日に落ち込むのは“壊れたシステム”のサイン
- アドレナリンが切れる
- 感情が浮上する
- 無刺激に不安が出る
これらはすべて
「あなたが頑張ってきた証」でもあります。
あなたの脳は“壊れている”のではなく、
長期間の緊張で休む力が弱っているだけ。
休む力は訓練すれば戻ります。
少しずつ“リラックス耐性”を育てていきましょう。

