インターンに来ても、採用につながらない…?
「インターンの満足度は高いはずなのに、本選考には進んでくれない」
「1Dayのプログラムで終わってしまい、関係性が続かない」
「インターン=情報提供の場になっていて、採用には結びついていない」
こうした声は、多くの企業で聞かれます。
インターンを実施する企業数が年々増え、競争が激化するなか、
ただ会社紹介をしたり、事業説明を行ったりするだけでは印象にも残らず、採用にもつながらないのが現実です。
本記事では、「情報提供型インターン」から「採用直結型インターン」へと転換するための設計術を、実例とともに解説します。
なぜ、インターンが採用につながらないのか?
1. “理解”と“志望”は別物だから
インターンで事業や仕事内容を丁寧に説明したとしても、
それはあくまで「情報が伝わった」という段階にすぎません。
- 競合との差別化ポイントがわからない
- 「自分がここで働くイメージ」が湧かない
- 学生側の感情に火がつかない
こうした状態では、どれだけ内容が充実していても、志望にはつながりにくいのです。
2. 「参加して終わり」になっている
多くのインターンが、1日や2日で完結する形式をとっています。
その場では満足度が高くても、数週間後には記憶から薄れてしまうのが現実です。
つまり、継続的な接点や関係構築の設計がなければ、
インターンはただの“一回限りの体験”で終わってしまいます。
3. 学生の“自己理解”を深められていない
実は、学生の多くは「企業を見に来ている」のと同時に、「自分を知りたい」とも思っています。
- どんな仕事が向いているのか
- 自分が何を大事にしているのか
- 自分と企業の相性はどうか
ここに対して答えが見つかるインターンであれば、企業に対して自然と好感や信頼が生まれます。
逆に、ただ「会社の話を聞くだけ」の構成では、学生の内面には何も残りません。
採用につなげるインターンの「3つの設計視点」
①「情報提供」から「共感醸成」へ──ストーリー設計の転換
インターンはもはや“説明の場”ではなく、“感情が動く場”でなければなりません。
特に、企業理念・事業の意義・社員の想いなどは、数字や構造で説明するよりも、実際のエピソードや葛藤を交えた“ストーリー”として語ることが重要です。
たとえば
- なぜその事業を立ち上げたのか
- お客様とどんなドラマがあったのか
- 社員がなぜこの会社を選んだのか
このような人間的なストーリーが、「自分もここで働きたい」と思わせる原動力になります。
②「会社理解」ではなく「自己理解」から始める──自己との接点を設計する
インターンに来る学生の中には、「何がしたいかまだわからない」「なんとなく参加した」という層も多く含まれています。
そうした学生に対しては、まず自分の価値観や関心を言語化するワークを導入することが効果的です。
例)
- 価値観ワーク:仕事に求めるものを言語化(例:挑戦・安定・影響力など)
- 強み診断:自分の行動傾向を知る
- 会社の価値観との“重なり”を探る対話
「自分にとってこの会社はどういう存在か?」という問いが立ち上がる構成にすることで、学生の関心と記憶に深く残るインターンになります。
③「次の接点」までを設計する──感情が冷めないうちに動線を
どれだけ感動的なインターンでも、「じゃあ選考も検討してね」で終わってしまえば、学生の感情は自然と冷めていきます。
だからこそ、インターン後にすぐ次の接点へ進める設計がカギになります。
例)
- インターン参加者限定の社員座談会
- フィードバック付きの1on1キャリア面談
- プレエントリー制+選考優遇の導線設計
- SlackやLINEオープンチャットによる継続的な接点
インターンの熱量が“行動に転換する”仕掛けをつくることが、選考率・内定承諾率を大きく引き上げます。
ケーススタディ:A社の「内定承諾率が2倍になった」インターン改革
あるBtoB企業A社では、もともとインターンを「会社紹介+社員座談会」で構成していました。
参加者の満足度は高いものの、本選考への移行率はわずか15%。
そこで、以下のような改革を行いました。
- 導入に価値観ワークを組み込み、学生同士の対話を活性化
- 事業紹介を「社員のストーリー」に切り替え、共感を誘発
- 最後に「フィードバック面談(1on1)」を実施し、接点継続
- 参加者限定の限定イベント(事業開発ゲーム)を定期開催
結果、本選考移行率は15%→48%、最終的な内定承諾率も過去最高を記録しました。
つまり、情報ではなく「体験」と「感情」を設計したことで、採用直結型インターンへと変貌したのです。
まとめ:「情報提供」で終わらせないインターンとは?
採用につながるインターンを設計するには、次の3つが鍵です。
- ストーリーで感情を動かす(情報ではなく共感)
- 自己理解を促す導入を設ける(“自分ごと化”の設計)
- 体験直後の接点を“自動で動ける”導線に設計する(熱量の継続)
インターンを“伝える場”から“惹きつける場”へと進化させることで、
学生は志望者となり、やがては仲間となる。
そして何より、そうした設計ができる会社こそが、
「この会社で働きたい」と本気で思ってもらえる企業になるのです。
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