「それ、ちょっと違うと思います」と言えていますか?

会議やプロジェクトの場で、誰かの意見に疑問を持ったとき、
「それは違うと思う」と率直に伝えることができるでしょうか?

あるいは、上司や先輩に対して、
「納得していない」と本音を口に出せているでしょうか?

多くの企業では、「対話を大切にしよう」「風通しの良い職場を目指そう」と掲げています。
しかし実際には、「言いにくいことは飲み込む」という空気が根強く残っていることが少なくありません。

けれども、“言いにくいことが言えるかどうか”は、組織の健全性と成長力を決定づける重要なファクターです。

この記事では、なぜ“耳の痛い言葉”を言える会社が強くなるのか、
その背景にある組織のメカニズムと、実際にどうすれば「言いにくさの壁」を超えられるのかを解説します。


「言いにくいこと」はなぜ、言えなくなるのか

「これって言っていいのかな…」
「自分が言うと角が立つかも…」
「面倒なやつだと思われたくない」

そう感じるのは、個人の性格や勇気の問題ではありません。
むしろ、その背景には組織文化・評価制度・対人関係の“見えない設計”が影響しています。

たとえば、

  • 上司の顔色を気にしてしまう風土
  • 過去に発言した人が否定されていた記憶
  • 「同調=協調」とされる空気

こうした無意識の圧力によって、本音を抑える“自粛ムード”が定着していくのです。


言いにくいことが言えない組織に起きる5つの問題

1. 誤った方針がそのまま進む

誰も反対せずに方針が決まったプロジェクト。
しかし後になって「実は違和感があった」という声が出てくる。

“誰も言わなかった”ことによって、リスクを見過ごしたまま進行することは少なくありません。

2. フィードバックが欠如し、成長が鈍化する

上司や先輩が、改善すべき点を指摘されないまま同じやり方を続けてしまう。
部下や若手が「こんなこと言ったら生意気と思われるかも」と黙る。

結果として、組織全体の学習速度が落ち、停滞が始まります。

3. 小さな不満が蓄積し、突然の離職につながる

日々の不満や違和感を誰にも言えずに抱え込み続けた社員は、
ある日突然、退職を申し出ます。

表面上は穏やかでも、「本音を話せないこと」が、最も深刻な人間関係の断絶を生んでいるのです。

4. “意欲ある人”ほど先に疲弊していく

組織に問題意識を持ち、改善したいと思っている人ほど、
“本音を言えない空気”に消耗します。

やがては「ここではもう無理だ」と離脱し、残るのは受け身な人だけになるという悪循環が生まれます。

5. 「聞こえのいいこと」だけが評価される

社内では、建設的な意見よりも“ポジティブなコメント”や“無難な意見”が評価される。
その結果、本質に迫る問いかけや批判的思考が表に出なくなり、組織の知性が弱まっていきます。


言いにくいことが言える組織が強くなる理由

では、逆に「言いにくいことが言える会社」は何が違うのでしょうか?
それは、単に“言葉が出やすい”というだけではありません。

■ 情報が隠れずに、意思決定が強くなる

本音ベースの会話が交わされることで、事実に即した判断や戦略立案が可能になります。
耳の痛い指摘こそ、組織のリスクマネジメントに不可欠な情報なのです。

■ “対話による成長”が促進される

お互いがフィードバックを出し合える関係性があると、
個人もチームも“学び合う文化”が根づき、自律的な成長サイクルが生まれます。

■ 小さな火種が“早期に共有”される

不満や違和感が言える場があることで、大きな問題に発展する前に軌道修正できるようになります。
結果的に、離職や炎上を未然に防ぐことにもつながります。

■ 多様な視点が活きる組織になる

意見が偏らず、年齢・役職・経験に関係なく声が上がる環境は、変化の多い社会に強くなります。
“心理的安全性”は、変化対応力の土台なのです。


「言いにくいことが言える場」は、つくることができる

本音が言える組織は、偶然できるものではありません。
以下のような設計と習慣があって、初めて生まれます。

1. 「発言が評価に影響しない」場を明確にする

  • フィードバック専用の場を設ける
  • 「問い」に対して全員が一言ずつ話すスタイルにする
  • 無記名アンケートやSlackの意見投稿チャンネルを活用する

まずは、“言っても不利益がない”と実感できる仕組みが必要です。

2. 「発言に対する反応」の質を上げる

誰かが勇気を持って言った言葉を、
「そんなの無理だよ」「あとで聞くよ」で流してしまうと、次から誰も言わなくなります。

「まず受け止める→感謝する→問い返す」という基本を徹底することで、
本音が“歓迎される文化”が育っていきます。

3. 管理職やリーダーが“自ら言いにくいこと”を語る

上から本音を開示することが、
「ここでは正直でいていい」というサインになります。

たとえば、

  • 「この方針、迷っている部分もある」
  • 「自分のやり方、うまくいってないかも」
  • 「聞かせてほしい。自分では見えていないことがあるかもしれない」

こうした言葉が、本音を引き出す“許可”になるのです。


まとめ:「本音は組織の資産」である

言いにくいことを口にするのは、エネルギーのいる行為です。
それでも、それを言葉にするのは、

  • より良くしたいという想い
  • 相手や組織への信頼
  • 自分の誠実さを守りたいという意志

そうした前向きな動機があるからこそなのです。

だからこそ、言いにくいことが言える組織には、
改善の種・信頼の源・変化の兆しがすべて詰まっています。


DRAMATIC CAREERSでは、「本音を言い合える関係性づくり」を軸に、対話文化・1on1・マネジメント改革を支援しています。

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  • 対話設計・フィードバック文化の導入
  • 管理職の“本音の受け止め方”育成プログラム

「言いにくいことが言える会社を、あたりまえに。」
それが、私たちの伴走テーマです。

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