感情に引っ張られてしまう人の特徴とは?
「職場の誰かがピリピリしていると、自分まで緊張してしまう」「友達の悩みを聞いたあと、なぜかどっと疲れる」――こんな経験はありませんか?
感受性が高く、他人の感情に共鳴しやすい人は、「エンパス(共感力が高い人)」とも呼ばれ、周囲の空気や雰囲気に敏感です。これはとても素敵な特性ですが、その一方で“自分の感情と他人の感情の境界線”が曖昧だと、日常的に疲労感を抱えてしまう原因になります。
それって“感情の境界線”がない状態かも?
本来、私たちは「自分の感情」と「他人の感情」を分けて感じられるのが理想です。でも、心の境界線がうまく引けていないと、相手の怒りや不安、焦りまでもまるで“自分のもの”のように感じてしまうのです。
よくあるサイン
- 相手の感情を先回りして考えて疲れる
- 誰かの不機嫌に自分の気分が左右される
- 「嫌だ」と思っても、断ることができない
- 自分の感情が分からなくなることが多い
なぜ、境界線を引くことが大切なのか?
心理学では「心理的境界(パーソナルバウンダリー)」という考え方があります。これは、自分の心の安全地帯を守るための“目に見えない線”のようなもの。
この境界線が適切に機能していると、
- 自分の感情を大切にできる
- 他人の感情を受け取りすぎずに済む
- 自分を消耗させずに関わることができる
といった状態が保てます。
心の境界線を育てるための3ステップ
1. 「これは誰の感情?」と自分に問いかける
たとえば、誰かが怒っているときに自分が不安を感じたら、「これは本当に私の感情? それとも相手のもの?」と内側で確認してみましょう。
この習慣を持つことで、感情を切り分ける感覚が少しずつ養われていきます。
2. 自分の「心地よさ」を基準にする
他人に合わせすぎてしまう人は、つい「相手がどう思うか」を優先してしまいがち。でも、まず意識したいのは「自分がどう感じるか」です。
「この人と話すと疲れるな」「この場はなんか落ち着かない」…そう感じたときは、それが“あなたの心が発する大切なサイン”です。無視せず、優しく受け取ってあげましょう。
3. 「NO」と言う勇気を持つ
心の境界線を引くうえで最も大事なのが、「嫌なことは嫌」と言うこと。最初は勇気がいるかもしれませんが、自分を守るためのNOは、相手との関係を壊すどころか、むしろ健全に保つために必要です。
「今は無理そうだから、また今度話そうか」「そのお願いは今回は引き受けられない」など、やわらかい断り方でもOKです。
それでも難しいときは、「話す」ことから始めよう
自分で感情の線引きをするのが難しいと感じたら、まずは誰かに話してみるのがおすすめです。信頼できる人、あるいは専門のカウンセラーに話すことで、他人の感情と自分の感情の境界が少しずつ見えてきます。
最後に:優しさを、自分にも向けてあげよう
まわりの感情に敏感であることは、あなたの“優しさ”の証でもあります。だからこそ、その優しさを他人に向けるだけでなく、自分自身にも向けることが大切です。
他人の感情に引っ張られそうになったとき、「私は私、あなたはあなた」と心の中でつぶやいてみてください。その言葉が、あなたの境界線を守る力になります。
心の境界線を引く練習を、少しずつ始めてみませんか?
「Hanasu(ハナス)」では、感情に振り回されやすい方や、共感しすぎてしんどい方が、自分の心と丁寧に向き合える場所を提供しています。誰かに話すことで、見えなかった境界線が少しずつ見えてくることもあります。
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