はじめに
朝、目が覚めた瞬間から、身体が重い。
会社に向かう電車の中で、「このままずっとここにいていいのか?」という思いがよぎる。
何をしても気持ちが乗らず、ふと「もう辞めたいな」と口にしてしまう──。
誰もが一度は、そんな瞬間を経験したことがあるのではないでしょうか。
この「もう辞めたい」という感情は、ただの“逃げ”ではありません。
むしろそれは、あなたの心が発している大切なサインかもしれません。
今回は、そんな思いにとらわれたときに、自分自身と向き合うための「立ち止まる3つの問い」を心理学とカウンセリングの視点からご紹介します。
「辞めるべきか/続けるべきか」という二択から一度離れ、自分の本音と向き合う時間を一緒に過ごしましょう。
1つ目の問い:「私は、何に疲れているのか?」
「もう辞めたい」と思うとき、まず確認したいのは**“何に対して”疲れているのか**ということです。
・人間関係に気を遣いすぎている?
・仕事量が多くて、身体が限界?
・自分の役割や存在意義が感じられない?
・やりがいを見失っている?
・評価されないことがつらい?
私たちは、疲れていてもその“正体”を知らないまま、ぼんやりと「全部イヤ」「辞めたい」という言葉で表現してしまいがちです。
しかし、心理学の観点では、感情を細かく分けて言語化することが自己理解の第一歩とされています。
そのためには、「嫌」「つらい」だけで終わらせず、自分の疲れを“分解”していく必要があります。
感情は、細かく見つめることで、その背後にあるニーズ(必要としていること)や価値観が見えてきます。
たとえば、「人に気を遣って疲れている」ならば、それは**“もっと本音で話せる関係を築きたい”**という願いかもしれません。
辞めるかどうかを決める前に、「何に疲れているのか」を丁寧に見つめ直してみてください。
2つ目の問い:「私は、何を失いたくないと思っているのか?」
辞めたいと思う気持ちの中には、同時に**「でもこれだけは失いたくない」という気持ち**が存在していることも多くあります。
・これまで築いてきた人との関係
・得てきたスキルやキャリアの積み重ね
・安定した収入
・社会的な肩書きやポジション
・働く中で感じられる達成感ややりがい
辞めたいと思いつつも、なかなか踏み切れないとき、そこには自分が大切にしているものが隠れているのです。
カウンセリングでは、「葛藤」を解くカギは“両側の感情を丁寧に見つめること”だとされています。
辞めたい気持ちと同時に、「でもこれだけは手放したくない」と思っていることは何か?
その問いに向き合うことで、自分の本当に大事にしたい軸が見えてきます。
そしてそれは、「辞める」以外の選択肢(異動、休職、働き方の工夫など)を考えるヒントにもなります。
3つ目の問い:「本当に“辞めること”が、私の願いなのか?」
この問いは、少し深い視点を必要とします。
辞めたいと感じるとき、その裏には、「こうなってほしい」「こうありたい」という**“本来の願い”**があることが多いのです。
たとえば…
・「もっと自分の意見を尊重してほしい」
・「ゆとりある生活を送りたい」
・「自分の強みを活かしたい」
・「頑張りがちゃんと認められたい」
・「安心して弱音を吐ける場所がほしい」
「辞める」という選択は、あくまでその願いを叶えるための“手段”のひとつにすぎません。
でも、実は辞めなくても、職場の中で対話を重ねたり、外部の支援を受けたり、自分の関わり方を少し変えたりすることで、状況が改善されることもあります。
この問いを通じて、「自分は何を望んでいるのか?」を丁寧に掘り下げてみてください。
そうすることで、「辞める/辞めない」という二項対立ではなく、もっと柔軟で“自分を大切にできる選択”が見えてくるかもしれません。
迷ったときに必要なのは、「話せる場所」
「もう辞めたい」と思う気持ちは、誰かにとっては小さなことでも、あなたにとっては切実な問題です。
そんなときこそ、自分の心の声を「ちゃんと聴いてもらえる場所」「否定されずに話せる場所」があることは、大きな支えになります。
ただ頭の中で考えているだけでは、思考は堂々巡りになりやすく、出口が見えにくくなってしまいます。
でも、言葉にして話すことで、自分でも気づいていなかった本音や願いに触れることができるのです。
最後に──Hanasuという“話せる場所”
「もう辞めたい。でも本当にそれでいいのか分からない」
「悩みすぎて、誰にも相談できない」
「ただ、自分の気持ちを言葉にしたい」
そんなあなたの気持ちに、静かに寄り添う場所があります。
オンラインカウンセリングサービス「Hanasu(ハナス)」は、
「悩みを一人で抱え込まない世界をつくる」
をコンセプトに、国家資格を持つカウンセラーがあなたのお話をじっくりとお聴きします。
Google Meetによるビデオ通話で、顔出しせずに相談することも可能です。
1回ごとのスポット利用(6,500円〜)や、月額プランもご用意しています。
迷っているあなたが、自分らしく生きる選択ができるように。
Hanasuは、その一歩を一緒に考えるパートナーでありたいと思っています。
