「入社初日に辞めたくなった」は、もはやレアケースではない

新卒社員の早期離職率が課題として語られて久しいですが、最近はそのスピードがさらに早まっていることが指摘されています。

ある調査によると、「入社初日で“辞めたい”と感じたことがある新卒社員」は、実に4人に1人に上るという結果も出ています。
これは単なる“気持ちの揺れ”ではなく、オンボーディング設計に構造的な欠陥がある可能性を示しています。

Z世代の就活観やキャリア観は大きく変化しています。
選考時にどれだけ良い印象を持っても、入社初日の体験が期待を裏切るものであれば、一気に“冷める”リスクがあるのです。


なぜ「初日」で辞めたくなるのか?3つの“期待ギャップ”

オンボーディングでつまずく最大の原因は、「期待と現実のギャップ」です。
特に初日に感じやすいギャップは、次の3つです。

1. 人間関係の空白

誰からも話しかけられず、質問もできず、ただ一人で座っている時間が続く——。
これはZ世代の新卒にとって“孤独”というより“拒絶”に近い体験になります。

2. 働くイメージとの落差

「この会社では、主体的に動けると思っていたのに…」
「思っていたよりも静かで、会話も少ない」
選考時の雰囲気と、実際の職場の様子が違うと、新卒は「聞いていた話と違う」と不信感を抱きます。

3. ウェルカムされていない感

「初出社なのに誰も自分の名前を知らない」
「PCやメールアカウントが未設定」
このような“準備不足”は、新卒にとって「歓迎されていない」と感じさせてしまいます。


「歓迎の儀式」ではなく、「信頼の設計」を

多くの企業では、入社初日にウェルカムランチや社内紹介などが実施されています。
それ自体は良いことですが、それだけでは不十分です。
“にぎやかさ”ではなく、“信頼感”をどうつくるかが問われています。

初日とは、新卒にとって“組織との最初の接点”であり、
「ここで自分は働いていけるかどうか」の直感が働くタイミングでもあります。


初日に感じさせたいのは「この会社で、自分は大切にされている」という実感

では、どうすれば新卒社員が“辞めたい”と思わずにいられるオンボーディングを設計できるのでしょうか。
ここでは、初日に設計すべき5つの具体策を紹介します。

1. 物理的な“準備”を完了させておく

  • デスク、PC、メールアカウント、勤怠登録などの基本環境が整っている
  • 研修スケジュールやチーム情報を紙でもオンラインでも渡せるようにしておく
  • 社内のトイレ、給湯室、喫煙所などの案内をしっかり行う

これらが整っていないと、「自分の存在が後回しにされている」と感じさせるリスクがあります。


2. “一人の先輩”を最初に紹介する

初日はとにかく緊張と不安でいっぱいです。
そんな中で頼れる存在が一人いるだけで、心理的安全性は大きく向上します。

  • 自己紹介が終わったあと、専属のフォロー担当(メンター・バディ)をその場で紹介する
  • 「困ったことがあったら、まずこの人に連絡してね」と伝える
  • できれば同年代か、少し年上の先輩が理想的

3. 組織からの“歓迎の言葉”を言語化する

「ようこそ」「期待しています」だけでは不十分です。

  • 「あなたが選考で見せてくれた〇〇に期待しています」
  • 「〇〇という点で、私たちの組織にとって新しい風を吹き込んでくれるはずです」

“誰でも言える言葉”ではなく、“あなたに向けた言葉”であることが大切です。


4. 自分の“未来像”を描ける時間をつくる

初日に与える情報の多くが“社内ルール”や“制度説明”に偏りがちですが、
それでは“自分のこれから”が描けません。

  • 初日の終わりに、「半年後の成長イメージ」や「任せたい仕事」を話す
  • 実際にそれを実現した先輩の事例やストーリーを共有する
  • 「これから一緒にやっていこう」と未来志向の対話を入れる

5. 初日から「意見を聞く」文化を見せる

Z世代は、“話を聞いてくれるかどうか”を重視します。

  • 「今日一日、どんなことを感じましたか?」と率直なフィードバックを求める
  • 研修内容や社内の印象についても聞く姿勢を見せる
  • 「何か不安なことはない?」と“察する”のではなく、言葉で聞く

これが、「自分もこの会社に意見を言える立場なんだ」という安心感につながります。


オンボーディングは“導入”ではなく、“関係性づくり”

オンボーディングという言葉は、しばしば“初期研修”や“制度説明”と混同されがちです。
しかし、本質的には「信頼関係の土台づくり」です。

Z世代の新卒は、仕事のやりがいよりも前に、「自分が歓迎されているかどうか」「この会社に受け入れられているかどうか」にとても敏感です。

初日でそれを感じられなければ、どんなに魅力的な仕事が待っていても、
“気持ちが切れてしまう”のが現代のリアルです。


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