はじめに:不安を「なくそう」とするほど苦しくなる

不安を感じたとき、私たちは「ポジティブに考えよう」「気にしないようにしよう」と自分に言い聞かせがちです。
しかし、これは一見前向きに見えて、実は感情を押し込めているだけのことも少なくありません。

心理学的には、不安は「危険を予測するためのサイン」。つまり、生きるために必要な感情です。
不安を“敵”にするのではなく、“味方”につけることが、EQ的な生き方の第一歩です。


EQ的思考とは:感情を“コントロール”ではなく“理解”する力

EQ(Emotional Intelligence)とは「感情知能」のこと。
簡単に言えば、自分や他人の感情を正しく理解し、うまく使う力です。

ポジティブ思考が「感情を上書きする」アプローチだとすれば、
EQ的思考は「感情を観察し、整える」アプローチです。

不安を無理に打ち消すのではなく、
「私は今、不安を感じている」と気づき、受け止めること。
それがEQの第一ステップです。


不安と上手に付き合うための3つのEQステップ

① 感情を“ラベリング”する

心理学では、「感情を言葉にする」ことを“ラベリング”と呼びます。
たとえば「不安」「焦り」「寂しさ」などを正確に言語化すると、脳の扁桃体の活動が落ち着くことが分かっています。

不安を感じたら、こう問いかけてみてください。

「私は今、何を不安に感じているのか?」
「その不安は、未来の“何”を守ろうとしているのか?」

感情を明確にすると、次の行動が見えてきます。


② 不安を“情報”として扱う

EQが高い人は、不安を「情報」として扱います。
「不安=危険を知らせるサイン」と考え、
感情を判断の材料にするのです。

たとえば、

  • プレゼン前に不安を感じる → 準備が不十分なサインかもしれない
  • 将来が不安 → キャリアの方向性を見直すタイミングかもしれない

不安はあなたを止めるためではなく、整えるために存在する感情です。


③ 感情の“境界線”を引く

不安の多くは、他人や環境に影響されて生まれます。
そこで必要なのが、「ここまでが自分」「ここからは他人」という感情の境界線。

他人の感情に過剰に巻き込まれないよう、
「私は私の不安にだけ責任を持つ」と意識しましょう。
この線引きができる人ほど、心のエネルギーをうまく保てます。


ポジティブよりも、ニュートラルに戻す

EQ的な人は、常に「ポジティブ」でいるわけではありません。
むしろ、「ネガティブにもポジティブにも偏らない」ニュートラルな状態を保つことを重視します。

不安を消すのではなく、不安を“整える”。
それが、感情に強くなる最も確かな道です。


まとめ:不安は、あなたの中にある“未来を守る力”

不安は、あなたが「もっと良くなりたい」と願っている証です。
それを押し殺すよりも、
「自分は今、何を守ろうとして不安なのか」と見つめること。

EQ的思考とは、感情を敵にせず、味方につける知恵です。
不安とともに歩めるようになると、人生の舵取りはずっと穏やかになります。

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