グループディスカッションは、チームでのコミュニケーション能力や意見の整理・発表能力を試す場として多くの場面で活用されています。今回は、グループディスカッションを効果的に進めるためのポイントを紹介します。

1. 目的の明確化

グループディスカッションを始める前に、その目的を明確にすることが重要です。例えば、「意見の共有」、「問題の解決策を探る」、「意見の濃縮・集約」など、ディスカッションの目的によって進め方やアプローチが変わってきます。しっかりとここで目線合わせをしてから始めることが重要です。

2. 参加者の役割分担

  • ファシリテータ: ディスカッションの流れをコントロールし、話が逸れないように導く役割。
  • タイムキーパー: 時間を管理し、議論が長引かないように注意する役割。
  • リコーダー: ディスカッションの内容を記録し、後で共有する役割。

役割分担は、ディスカッションの効率性を高めるために欠かせませんが、必ずしもこの役割に自分がなる必要はありません。適材適所で柔軟に対応していくように心がけましょう。

3. ルールの設定

ディスカッションがスムーズに進むためのルールを設定することも重要です。例えば、「一人が話している最中は他の人は遮らない」「全員の意見を尊重する」といった基本的なマナーから、「手を上げて発言を求める」「発言時間を一人あたり2分に制限する」などの具体的なルールを設定することで、参加者全員が納得のいく形で意見を出し合うことができます。

4. 意見の共有

初めに、出されたお題に対して前提条件の定義をします。漠然としたテーマであればあるほど定義づけが重要になります。そこでグループメンバーの目線が合わないまま議論を進めてしまうと、よからぬ方向へと議論が進んでしまいます。次に、参加者全員から意見や情報を出し合い、全体の意見を把握します。この際、ファシリテータが場をしきり、一人一人の発言を整理しながら次の人へと進めることが求められます。その際、傾聴と共感が重要になってきます。しっかりと相手の意見を聞き、共感し、そのうえで自分の意見を述べることを心がけましょう。

5. 意見の整理

意見が出し尽くされたら、それらの意見をテーマごとや関連性のあるもの同士でグルーピングしたり整理したりします。フレームワークを使って整理ができると議論の内容がきれいに整理できるでしょう。例えば5w1hに沿ってまとめてみる等、それぞれの議論がわかりやすくまとめられるようにしていきます。

6. 深堀り・議論

整理された意見をもとに、更なる深堀りや議論を進めます。異なる意見がある場合、その背景や理由を探ることで、より具体的な解決策や共通の認識へと導くことができます。なぜというポイントを構造的に分解して捉えていくことができるようになると、ロジカルな議論ができるようになるので訓練しましょう。

7. 結論の導出

ディスカッションの最後には、結論を出す必要があります。結論は必ずしも一つである必要はありませんが、参加者全員が納得できる形での結論が理想的です。合理的かつ納得感があるものが理想的ですが、合理性を求めすぎてチームの納得感が生まれないような結論の導き方はお勧めしません。協調性がないと判断されかねないので注意しましょう。

8. 振り返り

ディスカッションが終了した後は、その内容や進め方についての振り返りを必ずしましょう。どんなお題であったか、それに対してどういったアプローチをしたか、どういった進め方をしたか等をしっかりと書き残していくこと。これにより、次回のディスカッションの質を更に高めることにつながります。

まとめ

グループディスカッションは、慣れるまではなかなかうまくいかないと感じることもあるかと思いますが、数回の経験を重ねることでコツを掴むことができるようになります。上記のステップを参考に、効果的なディスカッションを進めてみてください。

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