“なんとなくしんどい”が続く理由
「風邪でもないのに、なんだかずっとしんどい」
「疲れるようなことはしていないのに、回復しない」
こうした“原因の分からないしんどさ”は、多くの場合 脳と体のバランスが崩れているサイン です。
専門的には 「脳-身体ギャップ(Brain–Body Gap)」 と呼ばれ、脳が感じている負荷と身体感覚が一致しなくなることで起こります。
■ なぜ“ズレ”が生まれるのか?
① 脳は疲れているのに、体は動こうとする
現代人に多いのがこのパターン。
脳が情報処理で限界に近づいていても、
- まだ動ける
- 仕事が山積み
- とりあえず頑張りたい
と言った理由で行動量だけは止めないことが多い。
➡ 脳だけが赤信号、体は青信号
このギャップが長引くと“原因不明のしんどさ”として現れます。
② 体が疲れているのに、脳が疲労を認識しない
逆パターンもあります。
- 交感神経が常にON
- アドレナリンで“頑張れてしまう”
- 緊張が続きすぎて感覚が麻痺
こうなると体は疲れているのに、脳だけがハイテンションで走り続ける状態に。
➡ その結果、急にガクッとしんどくなる。
③ 感情処理が滞り、脳のリソースが奪われる
“なんとなくしんどい”ときに多いもう一つの原因が 未処理の感情。
- 義務感
- 我慢
- 心配事
- 小さなモヤモヤ
- 人間関係の微細ストレス
これらが放置されると脳内メモリが常に圧迫され続けます。
PCでいう「バックグラウンドで大量のアプリが動いている」状態。
➡ 体は元気でも、脳だけがずっと重い。
■ “なんとなくしんどい”が続く人の特徴
- 考え事をしながら作業しがち
- 休んでも頭が休まっていない
- 予定を詰め込みやすい
- 微妙なストレスを無視する癖がある
- 頼るのが苦手
- 気をつかいすぎる
- 体調変化を後回しにしがち
これらはすべて、脳と体のズレを起こしやすい人の共通点です。
■ 今日からできる「脳-身体ギャップ」を戻す方法
① “頭”ではなく“体”の感覚を見る
- 肩の硬さ
- 呼吸の浅さ
- 胃の違和感
- 姿勢の変化
- 表情の固さ
これらは脳より正直です。
1日3回でいいので 体のチェック を習慣化すると、ズレの早期発見につながります。
② 10分の「感情タイム」を作る
未処理の感情を“放置しない”ことが最重要。
やることは簡単:
- 今日イラッとしたこと
- 不安だったこと
- 気をつかった場面
- 心が動いた瞬間
をメモに書くだけ。
➡ 書く行為は、感情を脳から“外に出す”作業。
脳のメモリ消費が一気に減ります。
③ スマホ断食(1時間)
脳疲労の最大原因は“情報”。
1時間だけスマホを遠ざけるだけで、脳の消耗が大幅に回復します。
※特に「しんどさ」を感じる日は効果が大きい。
④ 低刺激のリカバリー習慣を持つ
- 散歩
- シャワー
- ゆっくりめのストレッチ
- ぼーっと空を見る
- 白湯を飲む
これらは脳と体のズレを整える“同調ポイント”になります。
■ 本当にしんどいときは「脳ではなく体から整える」
しんどさの原因はメンタルでも性格でもなく、
脳と体の連携エラー にあることがほとんどです。
どれだけマインドを整えても、
体の感覚が置き去りになっていると回復は追いつきません。
しんどい日は「頑張らない」ではなく「体を味方につける」が正解。
あなたの脳と体は、きちんと整えれば必ず“同じ方向”に戻っていきます。

