1. はじめに

学生の採用における課題は多様化し続けており、限られたリソースの中で効率よく人材を見極めることは、採用業務における大きな課題です。特に、書類選考や一次面接での負担は大きく、採用活動の質を保ちながら効率化を図ることが求められています。

近年ではエントリーシート(ES)のエピソードが転用され、同じような内容が横行しているといった新たな問題も浮上しています。
このような問題がある中で、採用担当者はどのように質を保ちながら効率よく学生をとることができるのか、下記で記載をします。


2. 採用活動における課題

(1) 書類選考における限界

エントリーシート(ES)は学生の能力や経験を評価するための重要な手段ですが、近年、その内容が似通ったものやテンプレートを使ったものが増加しています。
例えば、優良企業に合格した候補者のESがネット上で「成功事例」として共有され、学生がそれを模倣するケースが多く見受けられます。このような場合、採用担当者は本来、学生の個性や実績を把握したいと考えているにもかかわらず、表面的な内容だけに依存することになりがちです。
また、応募者数が膨大な場合、1件ずつ時間をかけて読むことができず、書類選考の段階で多くの時間を消費します。実際に、応募者100人に対して数時間をかけてESを確認しても、その結果として面接に進むのはわずかな数名に過ぎません。
これでは、採用担当者は初期段階で学生の適性を評価することが難しく、時間とリソースの浪費に繋がるのです。

(2) 面接の負担と非効率性

一次面接は、書類選考を通過した候補者と実際に対話し、さらに詳しい情報を得る重要な機会です。しかし、応募者数が多くなると、一次面接の時間が膨大になり、負担がかかります。例えば、1回の面接で1時間以上の時間を費やしても、最終的に採用しない候補者に対して、その時間を無駄に感じることがよくあります。
さらに、候補者が多い場合、面接官は一度の面接で深い判断を下すのが難しく、結果として見極めが不十分になりがちです。選考精度を高めるために何度も面接を繰り返すことは、リソースが限られている企業にとっては大きな負担となり、採用活動の効率性が低下します。

(3) 学生との接点の少なさ

企業が求める人物像と学生の本当の姿とのギャップは、面接段階でのミスマッチから生まれます。特に、短期間に多くの企業と接する学生にとって、企業ごとの文化や特徴を理解しきれないことが多いです。そのため、企業理解が浅く、実際に入社した後に企業との相性の問題が浮き彫りになることがよくあります。
また、学生側も数多くの面接を経験することで、企業ごとの特徴や価値観を深く理解する機会が少なくなり、結果として採用後に早期離職を招くリスクが高まります。


3. 解決の方向性

採用活動を効率化し、候補者の本質を見極めるには、従来の選考方法から一歩進んだ、新しいアプローチが必要です。特に、候補者のパーソナリティや価値観を引き出す仕組みが鍵となります。ここでは、従来から多くの企業で用いられている採用手法ではなく、新しいアプローチ方法の具体策を以下のように提案します。

1. ソーシャルメディアを活用したエンゲージメント

候補者が日常的に利用するSNSを活用し、採用活動をより親しみやすいものにする取り組みも有効です。たとえば、InstagramやSnapchatなどを通じて候補者の短い動画を収集したり、コメントセッションを設けたりすることで、候補者の本音や情熱を引き出します。

NetflixやMcDonald'sは、SNSを採用活動に統合し、より多くの候補者と自然な形で接点を持つことに成功しています。これにより、応募プロセス自体が候補者にとってもユニークな体験となり、企業への関心を高める効果が得られます。

2. リアルタイムのパフォーマンス評価:ライブ選考の活用

ライブ配信形式を用いた採用イベントは、候補者の即興性や実践力を評価する場として効果的です。例えば、候補者に課題解決型のワークを与え、数時間以内にプレゼンを行う場を設定する。これにより、履歴書やエントリーシートでは見えない、候補者の創造性やコミュニケーションスキルを直接観察できます。
一部の企業ではゲーム化された選考プロセスを取り入れ、候補者がリアルタイムでチームワークを発揮する場を提供しています。これにより、選考が単調な評価ではなく、候補者自身も楽しめる体験に変わりつつあります。


5. おわりに

採用活動の未来を見据えたプロセス改善は、企業にとって重要な課題です。新しい技術を活用し、効率と質を両立する選考方法にシフトすることで、より良い人材との出会いが実現するでしょう。

弊社では、企業と学生を結びつける新しい採用プラットフォームを開発いたしました。
効率化を目指すための具体的な手法についての詳細や最新の事例は、下記のリンクからご参照ください。

URL:https://dramatic.careers/

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