1.はじめに
就活時にガクチカは2~3つくらいは用意しとけと言われますよね。
「そんなに語れるエピソードない・・」
「ガクチカのエピソードが強い人が勝つんじゃないか…」と感じていませんか?
でも現実はどうでしょう。真面目に学生生活を送った人や大きなガクチカのエピソードを持っている学生が必ずしも成功するわけではないのが、就活の厳しいところです。では、どんな武器があれば効率よく就活を勝ち抜けるのか?
私が実際に就活生としての立場・採用担当を経験して学んだ最大のポイント
――それは、「ストーリー」に勝る武器はないということです。
「ガクチカがない」「エピソードが弱い」と感じる学生でも、ストーリーとしてうまく組み立てて語ることができれば、全く問題ありません。
そもそも採用担当者も、エピソードの規模の大きさにはそこまで期待していません。
ただし、小さなエピソードをそのまま小さく語ってしまったら、チャンスはつかめません。そこで今回は、どんな経験でも「ストーリー」として魅力的に伝えるためのストーリー構築術をご紹介します!
1. エピソードは「問題解決型」にリフレーミング!
ただの出来事をそのまま語るのではなく、そこに課題と解決策を組み込むことが重要です。
「そんな良いエピソードの題材なんて持っていない」と感じるかもしれませんが、日常の中の些細な経験でも、視点を変えれば企業が求める「問題解決能力」を示す材料に早変わりします。
実例1:サークルの飲み会幹事の経験
普通に話すと:「人数分の席を予約しただけ」
ストーリー化:「直前のドタキャンで席が足りなくなる事象が多発していたため、それを回避するために参加者の連絡リストを事前に整備し、ドタキャンが発生した場合の代替案を用意しました。その結果、混乱なくイベントを遂行できました」
実例2:バイト先のメンバーで遊んだ経験
普通に話すと:「仲良いメンバーで遊んだだけ」
ストーリー化:「アルバイト先でコミュニケーション不足が問題視されていたため、メンバーの趣味や興味をヒアリングして、全員が楽しめるレクリエーションを企画しました。その結果、職場の雰囲気が改善し、シフトの引き継ぎや業務の連携がスムーズになりました」
多くの人は無意識に、ドタキャンされたときの対応を考えたり、相手の趣味や関心を気にしたりして行動しています。それを意識的に振り返り、ストーリーとして再構築するだけです。このように、どんな小さな経験でも、課題に気づき、行動を起こし、結果を出した形にするだけで価値あるエピソードになります。
「日常」から「問題解決ストーリー」へのリフレーミングで、自分の経験に新たな意味を持たせましょう!
2. 「自分の役割」を明確にする!
ストーリーの中で最も大切なのは、「あなたが何をしたか」です。チームの一員として関わった経験でも、自分の役割や貢献を具体的に語ることで、あなたの能力をアピールすることができます。
なぜ「自分の役割」が重要なのか?
実は、採用担当者でもエピソードが完全に事実かどうかを見破るのは難しいです。しかし、エピソード内で「自分の役割」が不自然だったり矛盾していたりすると、違和感を持たれる可能性が高いです。
特に注意すべきは、リーダーシップスキルばかりを強調したESの書き方です。
世間にはリーダー経験を押し出したフォーマットが溢れており、実際にはリーダータイプではない人まで「引っ張っていく系のリーダー」を無理にアピールしがちです。
その結果、エピソードに無理が生じて「この人、本当にその役割を果たしていたのかな?」と疑念を抱かれてしまうことがあります。
なので、ここの役割面では、自己分析を慎重に行い、どのように今あるエピソードに肉付けをするべきかを考える必要があります。
でも、役割なんて考えて行動することなんてほぼない、という学生も多いかと思いますので、今あるエピソードをどう広げていくかを下記に記載します。
●サポート力や調整力
例:アルバイトでの繁忙期対応
普通に話すと:「みんなで忙しい時間を乗り越えた」
ストーリー化:「自分は主に新人スタッフのフォロー役を務め、わかりやすいマニュアルを作成しました。その結果、新人が安心して業務に取り組めるようになり、ミスが前年よりも20%減少しました」
●観察力や分析力
例:サークルの新歓イベント
普通に話すと:「新入生がたくさん来た」
ストーリー化:「他サークルとの競争が激しい中、過去の参加者データを分析して人気の高い企画を復活させました。その結果、前年の倍の新入生を獲得することに成功しました」
●専門知識や問題発見能力
例:ゼミや研究活動
普通に話すと:「チームで研究した」
ストーリー化:「ゼミでの研究では、課題に対して全体の視点からの意見が多い中、自分は具体的なデータの見落としに気づき、新たな方向性を提案しました。その結果、研究テーマが深まり、教授からも高評価をいただきました」
ここでのポイントは、実際の役割を具体的に描くということです。
自分が果たした役割を「何を」「どのように」行ったか具体的に描くことで、あなたの行動力や思考のプロセスが明確になります。
「自分がどの立場で何を考え、どう行動したか」を具体的に描写することで、面接官にあなたの真価がしっかり伝わります。あなたの個性に合った役割を強調しましょう!
おわりに
「ガクチカがないから就活終わった・・」と思っているなら、それは大きな誤解です!
私自身も、就活を開始する直前まで、学業そっちのけでアルバイトに全力投球をしていて語れるようなエピソードすらありませんでしたが、少し視点を変えてストーリーに落とし込んでいくことで自分だけの納得感のあるガクチカエピソードを3つほど手に入れ、多くの企業から内定をいただきました。
エピソードをストーリーとして再構築するだけで、どんな経験も就活の武器になります。
さあ、自分の「遊びの物語」を語る準備を始めましょう!
とはいえ、ガクチカ3つ分のエピソード材料は必要です。
エピソード集めに苦戦してる学生には、手っ取り早くエピソード材料を手に入れましょう。下記からいろいろな会社のインターンに応募可能ですので、ぜひ、自分に合いそうなインターンに参加して、ガクチカの材料を獲得しましょう。
