はじめに
職場、家庭、友人関係。
本当は「違う」と思っているのに、笑ってごまかしてしまう。
「それは困る」と言いたいのに、うまく言葉が出てこない。
あとでひとりになってから、悔しさや自己嫌悪がこみ上げてくる。
——そんな経験、ありませんか？
この記事では、「言いたいことが言えない自分が嫌になる」人が、自分を責めすぎずに気持ちを整理する方法をお届けします。
■ 言いたいことが言えない人に共通する5つの特徴
まず、「なぜ言えないのか？」の背景を見てみましょう。
① 人に嫌われたくない
「波風を立てたくない」「嫌な人だと思われたくない」という気持ちが強く、自己主張を避けてしまう。
② 空気を読むことが得意（かつ苦しい）
場の雰囲気に敏感で、相手の感情を優先しがち。自分の気持ちは後回しになりがち。
③ 子どもの頃から「我慢することが良いこと」とされてきた
育った環境の中で、「言い返すのはよくない」「相手の気持ちを考えて行動しなさい」などと教えられてきた人は、本音を押し殺すクセがついている場合があります。
④ 自信がない
「こんなこと言ったら間違ってるかも…」という不安から、自分の意見を出すことにブレーキがかかってしまう。
⑤ 自分の気持ちがよくわからない
そもそも「何をどう言えばいいか」が自分でも整理できていない状態。
■ 自分を責めずにできる「心の整理術」3ステップ
【ステップ1】「言えなかったこと」に対して“言葉”を与える
大切なのは、「言えなかったこと」に名前をつけること。
・何が言いたかったのか？
・なぜ言えなかったのか？
・どうして言いたかったのか？
ノートやスマホに書き出してみるだけで、自分の中で曖昧だった感情が明確になり、気持ちが落ち着いてきます。
【ステップ2】「言えなかった自分」を否定しない
私たちはつい、「また言えなかった」「なんてダメなんだ」と自分を責めてしまいがちです。
でも、それは“自分を守るための行動”だったのかもしれません。
本音を出して傷つくのが怖かった
相手との関係を壊したくなかった
このように、言わなかったことには“理由”があるのです。
まずは「その選択も必要だった」と、自分を労わる視点を持つことが大切です。
【ステップ3】「伝える練習」を小さく始めてみる
最初から大きな本音をぶつける必要はありません。
- コンビニで「温めてください」と伝える
- レストランで「この席、寒いです」と言ってみる
- 信頼できる人に「今日少し疲れてる」と一言伝えてみる
「言っても大丈夫だった」「相手は受け止めてくれた」という経験を積み重ねることで、少しずつ“伝える力”と“安心感”が育っていきます。
■ それでも言えないとき、どうすれば？
どうしても口に出せないときは、「書いて伝える」方法もおすすめです。
- メールやLINEで思いを言葉にする
- 自分用の日記に正直な気持ちを書く
- 手紙形式で本音を書き出してみる（相手に渡さなくてOK）
書くことで、自分の気持ちを「見える化」し、感情の整理が進みます。
■ “気持ちを伝えること”は、わがままではない
最後に覚えておいてほしいのは、「伝えること」は、誰かを攻撃することではないということ。
あなたの気持ちには価値があり、それを伝えることで人間関係が少しずつラクになることもあります。
■ 言葉にできない気持ちは、誰かと一緒に整理してもいい
「自分ひとりでは、どう整理していいか分からない」
そんなときは、第三者のサポートを借りることも選択肢の一つです。
カウンセリングや心の相談サービスでは、「言葉にならない気持ち」を安心して吐き出せる場があります。
無理に話さなくていい。
うまく言えなくてもいい。
あなたの“本音”は、ちゃんと届く準備ができています。
あなたの気持ち、少しずつでも大丈夫。
話せるようになるその日まで、あなたのペースで。
Hanasu（ハナス） | オンラインカウンセリング
プロフェッショナルなカウンセラーがオンラインであなたの心をサポート。完全匿名で安心してご利用いただけます。
