はじめに

「大丈夫です」
私たちは、どれだけこの言葉を使ってきたのでしょうか。

仕事が忙しくても、家庭の中が不穏でも、心が限界を迎えかけていても、つい口にしてしまう魔法のような言葉。
「大丈夫」という言葉の裏側には、「迷惑をかけたくない」「弱いと思われたくない」「誰にも頼れない」といった想いが隠れています。

でも本当に、その“仮面”のままで、私たちは生きていけるのでしょうか。

なぜ「大丈夫」と言ってしまうのか

心理学では、「感情の抑圧」が慢性的なストレスや身体的な不調を引き起こすリスク要因であることが知られています。
特に日本社会では、「空気を読む」「協調性を保つ」といった価値観が根強く、“本音を出すこと”に対して無意識のブレーキがかかりやすい構造があります。

このような文化背景の中で、私たちは小さなころから「我慢すること」「周りに合わせること」を身につけてきました。
だからこそ、つらくても「大丈夫です」と微笑みながら答えることが、社会的に“正しい態度”として刷り込まれてしまうのです。

「感情」に気づくことから始める心のケア

では、どうすればその仮面を少しずつ外していけるのでしょうか。

答えはとてもシンプルですが、難しいことでもあります。
「自分の感情に気づくこと」が、第一歩です。

心理学では「感情のラベリング(感情の名づけ)」というテクニックがあります。
これは、「私は今、怒っている」「悲しい」「不安だ」と自分の感情を言語化することで、感情の嵐から一歩引いて自分を客観視することを目的とした方法です。

感情は、気づかれなければただ体の中に蓄積していきます。
でも名前を与えることで、「これは怒りだったんだ」と自覚できたとき、怒りは少し落ち着き、心に余裕が生まれます。

誰かに「話す」ことの効用

心のケアにおいてもう一つ重要なのが、「誰かに話すこと」です。

ここで重要なのは、「解決してもらうために話す」のではなく、
「理解してもらうために話す」という姿勢です。

心理学者のカール・ロジャーズが提唱した「傾聴(active listening)」という概念は、ただ話を聞いてもらうことがどれほど人の心を癒すかを科学的に示しています。

人は、「この人は私を否定しない」「ここでは安心して話せる」と思えたとき、自分でも気づいていなかった想いや傷を語り始めることができます。
そしてその語りの中で、自己理解が深まり、回復が始まるのです。

「強さ」とは、感情を表現すること

「弱さを見せたら負け」
「泣くのは恥ずかしいこと」
「相談するのは甘え」

そんな言葉に縛られてきた私たちにとって、「助けを求める」ことはハードルが高いことです。
でも、実は“強さ”とは、自分の気持ちを認め、表現できることではないでしょうか。

臨床心理の現場では、「自分の中の弱さや痛みに向き合える人こそ、回復力(レジリエンス)が高い」とされます。
それは、感情を抑え込まずに、適切に表現し、自分自身をケアする力があるからです。

話せる場所が、もっと身近にあったら

誰かに話すことが回復の糸口になるとわかっていても、
「周りに相談できる人がいない」
「迷惑になるんじゃないか」
「重いと思われたらどうしよう」
と不安になって、結局誰にも話せない。そういう人がとても多くいます。

そんな時代だからこそ、「安心して話せる場所」が、もっと当たり前に存在していていいはずです。
友人や家族ではなくても、顔を合わせる必要がなくても、“話していい”と許される空間があれば、それはきっと心の支えになります。

最後に──Hanasuという“話せる場所”

「Hanasu(ハナス)」は、そんな“話せる場所”を提供するために生まれた、オンラインカウンセリングサービスです。

資格を持つカウンセラーが対応し、匿名での利用も可能。Google Meetを活用したビデオ通話形式で、自宅やオフィスなどから安心して利用できます。

1回ごとのスポット利用(6,500円〜)や、月額プランも用意されており、自分のペースに合わせて始められるのも特徴です。

「悩みを一人で抱え込まない世界をつくる」
Hanasuは、話すことで心が軽くなる体験を、誰もが安心して利用できるかたちで届けています。

もしあなたが、「大丈夫」と言い続けて、でも本当は少しだけしんどいなと思っているのなら。
どうかその仮面を、ほんの少しだけ外して、誰かと話してみる勇気を持ってみてください。

あなたのその一歩に、Hanasuがそっと寄り添います。

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